おせち料理には昆布は不可欠です!
最近、フリーランスになりました乾物屋です。専門の昆布ついて語っていきたいと思います。
おせち料理と昆布の関係
日本の年始にかかせないものとし「おせち料理」あります。おせちにも昆布が使われています。
縁起物として昆布を使用しています。「子持ち昆布」「昆布巻き」「求肥巻(りゅうひまき)」「お煮しめ」等あります。
「養老昆布」(よろこんぶ)として祝いの意味や不老長寿を願い、昆布を「子生 こぶ」という当て字から子孫繁栄も意味しています。
最近は各家庭で作らなくなり、めっきり購入することが増えたのではないでしょうか?
我が家も、子供の教育のため「おせち料理」を教える為、毎年購入しています。
特にこだわりはなく、近所の店やお得意先様から購入しています。
近年では、ネットでの販売も増えてきており、おいしい「おせち料理」が増えてきています。
1.求肥昆布って?
「おせち料理」に使われる昆布は、だし昆布より煮昆布が主です。昆布巻きがポピュラーです通常、昆布巻きはニシンや鮭を中芯に長昆布で巻いていきます。巻いたものを鍋で炊き上げます。
しかし関西(京都)では
「求肥巻き」
といった地域独特なものをおせち料理にいれます。
作り方・食べ方は至ってシンプルです。
「作り方」
求肥巻きは 酢でしめて砂糖を塗った真昆布です。
酢で〆た白身魚と針しょうがを中芯にして求肥昆布で巻き上げます。
「食べ方」
炊かずにそのまま切って召し上がります。
昆布巻きとは違い、あっさりとした味わいです。なかなかネットでも販売されておらず珍しい食材です。お正月にしか目にしないものとなっています。
2.お雑煮に昆布
雑煮も地方によって、味つけが変わってきます。
北陸・福井市では雑煮を作る際に、鍋底に昆布を敷いて作ります。
こちらの地方は味噌の底にも昆布を敷く習慣があり、真昆布の幅が広いものを好んで使ってます。
地域ごとに違う昆布料理
1.昆布巻きの地域性
佐賀県では鯉を長昆布でぐるぐる巻きにして昆布巻きを作ります。
埼玉など関東北部では鯉や鮒を幅広の昆布で巻きます。
昆布巻きは、全国的には長昆布を使用します。
関西では日高昆布や厚葉昆布を使用します。
*日高昆布は東海地区から東では、だし昆布として使われることが多い昆布です。
昆布巻きに使う長昆布とは?
長昆布も釧路地区のもの根室地区のものと大きく2種類あります。
よく似た形状でみついし昆布(日高昆布)があります。
これらの昆布を使い昆布巻きを作った場合(好みによりますが)
釧路・長昆布・・・・煮詰め後も食感がよく、味も乗りやすく食べる昆布に最適です
根室・長昆布・・・・柔らかい昆布なので煮詰める時間の短縮になります。
食感もポタッとしてとろける感じです
日高昆布・・・・・・だし昆布としても使用できる昆布だけに、味はいいです。
昆布自体は少し硬いので煮あがりに時間がかかります
真昆布・・・・・・・若生(早採)昆布で昆布巻きを作るとポタポタの食感に
なります。幅広の昆布は巻きやすいですが食感は少しパサつく
ように思えます。
こういったように同じ料理でも原料が違えば食べ応えも変わります。
機会があれば、購入の際に昆布の産地をチェックして、可能ならば食べ比べてしてみてください。
「番外編」幅の広い昆布を使った加工品
富山県では昆布締め、昆布巻き蒲鉾が有名です。同じように長崎でも昆布巻き蒲鉾作りが盛んです。
余談ですが、大阪では「酢こんぶ」に加工されています。
有名な赤い箱に入った都こんぶです。
変わったもので、「舟昆布」、「吉祥昆布」なども作られています